第1話 春告げの桜
シーンC
○武術祭会場
たたずむマーハ
マーハとヒミコの前で村人達の試合が行なわれている。

インサート・マーハの回想
ヒミコの館
ヒミコとマーハの2人は対局して正座をしている。
ヒミコ 「『星降る刻、虹は起つ。虹、悪夢を打ち、全界に夢をもたらさん』…貴方こそ伝承の『導きの星』ルラ=マーハ」
マーハ 「私はそんな偉い人ではありません」
ヒミコの悲しげな表情。
ヒミコ 「あの光。必ずや貴奴等も気付いたはず。事を急がねばなりません」
マーハ 「…貴奴等って何者?」
ヒミコ 「殺戮と破壊を好む異形なる物。『魔将』と呼ばれております」
マーハ 「『魔将』?」
回想終了

タケルの試合が行なわれている。
マーハ、手の中にあるホワイトストーンを見て。
マーハ 「ホワイトストーン。これが…?」
マーハ、タケルを見て。
マーハ 「『導きの星』ルラ。わたしが…?」
ワアアアァァァという歓声。
タケルが勝利する。
スサノオ 「タケル。19人勝ち抜き!」
ナギは意を決したように丸太の上へ登る。
銅鑼が鳴る。
剣を構える2人。
タケル 「ナギ…」
ナギ 「俺はマーハについて行く。勝たせてもらうぜ」
タケル 「…負けてやろうか?」
ナギ 「え?」
タケル 「俺がここから飛び降りれば、あんな女と旅をする必要は無くなる」
2人マーハを見る。
視線の合う3人。
ナギ 「へ〜。それはマーハが女だからか?」
タケル 「あんな剣も持てないような奴に何が出来る!」
ナギ 「くくっ。ハハハハハッ(笑)」
タケル 「何がおかしい!」
斬りつける、タケル。
様子がおかしいと気付く村人達。
村人(ガヤ) 「何やってんだ。2人共」
スサノオ 「タケル、ナギ!私語は慎め!」
鍔迫り合いの二人。
ナギ 「ガキだなお前。何も分かっちゃいねえ」
タケル 「何だと!」
ナギ 「もう一度言ってやるよ。お前は剣しか脳がねえ、ガキだって言ってんだ!」
タケル 「この野郎!」
思い切り剣を降り飛ばすタケル。
ナギの剣ははじけ飛ぶ。
スサノオ 「勝負あり!」
喜びわく観衆
ナギ 「これでいい。お前に預けりゃ安心だ…」
タケル 「ナギ…?」
呆然とするタケル。
村人は優勝の労いを口々にする。
タケルはマーハの横を通り過ぎようとする。
タケル、その表情に怒り。
タケル 「(小声)夕日が山の端にかかったら、あの泉へ来い!」
振り返り又、無表情のマーハ。
マーハ 「……」
スサノオ 「マーハ。すまないな」
マーハ 「ナギも同じことを言った」
スサノオ 「あれはルラの出現を心待ちにしていた。戸惑っているのだ」
マーハ 「平気です。嫌われるの、慣れていますから」
ヒミコ 「それが、貴方の傷なのですね」
マーハ 「えっ!」
驚くマーハ。
ヒミコ、マーハの足元にひざまずく。
ヒミコ 「貴方に過酷な運命を押し付けてしまった」
マーハ 「…」
ヒミコ 「すべてが終わったとき、ここを故郷と思い戻ってきてくださいね。貴方を私達の娘として、お迎えしたいのです」
マーハ 「…わたし…」
マーハは驚きと共に目を潤ませて2人を見つめる。

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