第3話 蜃気楼
シーンC
○同街 一室
翌朝
タケルがベッドに寝かされている。
その額に手を置くマーハ。
マーハ 「冷たい…」

インサート・マーハの回想
ギゼ入り口
グリンとマーハの2人
マーハ 「1人でなんて無茶だよ!グリン!!」
おちゃらけて笑うグリン。
グリン 「満足に剣も振れねえ。テメエが居ると邪魔なの」
マーハ 「けれど…!」
グリン 「このオレ様のカンでいうなら、奴の弱点は水だ。ちょっとしたアイデアがある。まあ、任しとけって。そおそお、あのチビに貸しをつくんのもいいかもなあ〜」
1人で歩き出すグリン。
マーハ 「グリン!」
グリン 「奴についてな」
回想終了

マーハ意を決したように立ち上がり走り出す。

○同街 広間
レイスを含めたたくさんの霊達が居る。
皆に訴えかけるマーハ。
マーハ 「ファントムの弱点が水だって分かったんだ!」
レイス&霊(ガヤ) 「……」
マーハ 「わたしとグリンが戦う。後ろから援護をしてくれるだけでいいんだ!」
多くの不安の声。
協力に好意的とは思えない。
レイス&霊(ガヤ) 「……」
マーハ 「何でなんだ。何故死んでいる事にこだわる!」

レイス 「生きる地獄よりも死する安らぎ…」

マーハ 「!?」
レイス 「この世界は絶望で満ちている。あふれる魔将、繰り返される殺戮と破壊…。生きる望みを持てぬのなら死んで居る方が良いでしょう?」
マーハ 「だから在るべき所に帰ろうとしないのか?だから生まれ変わろうとしないのか?」
レイス&霊(ガヤ) 「……」
マーハ 「私にこんな事を言う権利は無いのかもしれない。私も生きる事に苦しみを感じているから…。けれど、生きているからこそ味わえる喜びもあるはずだ!」
霊達の明らかに感じる動揺。
表情の変化。
レイス&霊(ガヤ) 「……」
マーハは広間を出て走り出す。

○同街 入り口
最初にマーハとタケルが落ちた池の直近く。
グリンは1人。
グリン 「ちょっとしたアイデアって…って本当にたいした事ねえんだよなあ〜(苦笑)」
グリンは池の水をかぶる。
グリン(M) 「らしくねえよな…オレ様」
周囲は又、前回と同様怪しい黒い霧がかかる。
ファントム登場。
グリン 「来やがったな!」
グリンは小剣を構える。
一呼吸置き。
グリン 「うりゃああああ〜!!」
突っ込むグリン。
ファントムはグリンのかぶった水に怯え霧が薄まる。
魔晶部分に一太刀浴びせようとしたその時、ファントムは実体化。
巨大なトカゲの様。
驚いたグリンはタイミングが遅れ、足を捻る。
グリン 「まずッ!」
マーハ 「はああああ!」
後ろから斬りかかるマーハ。
しかし、ファントムには避けられる。
グリン 「マーハ!何でココに?!」
マーハ 「足手まといにはならないからさ。言っただろ?誰も死なせやしないって!
一瞬驚きの表情を見せるグリン。
マーハの体もまたグリンと同じ様に濡れている。
マーハ 「大丈夫、グリン?」
グリン 「…!」
グリンは少し、痛そうに顔を歪める。
グリン 「あ〜ったく、らしくねえ!」
立ち上がるグリン。
その表情は嬉しそうにも見える。
グリン、マーハはファントムと対峙。
グリン 「オレが奴の注意を引く。テメエがあの魔晶を叩け!おふくろがやって見せたアレだ、出来るな?」

フラッシュバック
第2話 対サンド・ウォーム戦

マーハ 「やってみる!」
2人は目配せで合図をし飛び出す。
グリンは正面、吐かれた霧を避ける。
着地時にファントムの尻尾がマーハへ!
グリン 「しまった、マーハ!」
マーハ 「クッ!」
マーハはグリンに教わった様にフェイントで尻尾を落とす。
しかし2撃、霧のブレスが吐かれようとする!
その時、シャワーの様な豪雨。
ファントム 「グワワワワッ!!」
のたうち苦しむファントム。
マーハ 「はああああ!!」
マーハは斬り付け、魔晶は砕け散る。
同時に閃光。

○同街 入り口
先程とは違い古ぼけた遺跡に見える。
霊達の気配はしない。
降り続ける雨。
タケルがそばに倒れている。
グリン 「一体…何がどうなったんだ?」
マーハ 「レイス達が助けてくれたんだ…」
グリン 「じゃあ、あいつ等…テメエで成仏しやがったのか…」
タケル 「ううッ…」
タケル、気付き体を起こし。
タケル 「…あれ?俺は…」
空を見上げるマーハ。
マーハ 「砂漠にも雨は降るんだね…」
と微笑む。

To be continued…
LEGEND