第4話 光求む神官
シーンC
○同街 港埠頭
夜。
静かで、昼間とは打って変って人影は全く無い。

インサート・タケルの回想
3人が宿に帰った時には、宿は荒されマーハは居ない。
ベッドに横たわった主人の腰を摩る女将。
女将 「緑の髪をしたエルフの連れだと知ったら急に…。弱っているからやめてって言ったのに!」
主人 「多勢に無勢で歯が立たなかったんだ。イタタタタ…。『今夜港の高台で待つ』って言っておったが…気を付けたまえよ」
回想終了

○同 港高台
ダジリンとその手下、セイロンとアッサム他。
横に縛られているマーハ。
一方、3人は直近くの壁影に隠れている。
タケル 「お前のせいだからな。三白眼!」
グリン 「あ〜ヘイヘイ。わ〜ってるって、チビ」
オーフェ 「あ、あの…僕はどうすればいいでしょう?」
タケル 「オーフェ…って言ったな、巻き込んで悪かったな」
オーフェ 「い、いえ、もともと僕が悪かったんです。それに昼間グリンさんに助けて頂きましたし」
グリン 「じゃあ…」
グリンはカジノのコインを指で弾き地面に落とす。
グリン 「この合図であそこのロープを引っ張ってくれりゃあイイや。それまでそこら辺に隠れてろ」
タケル 「(ダジリン達を見て)…20人強ってところか。でも、相手は人間だ」
グリン 「ヘイヘイ。わ〜ってるって、付き合ってやるよ!」
飛び出す2人。
ダジリン 「来やがった!」
次々に相手をのして行く2人。
物陰で見ているオーフェの感嘆の声。
オーフェ 「す、凄い…」
もう、手下の殆どをやられているダジリン。
アッサム 「あかんわ、ダジリン!こいつ等やりおるで!!」
セイロン 「人質よ!人質を使うのよ!!」
ダジリン、アッサム、セイロンを残し倒し終わるタケルとグリン。
ダジリン 「がはっはっは〜。そこまでだ、バカ共め〜!」
タケル&グリン 「!(驚)」
セイロン、アッサムはマーハを連れてくる。
タケル 「バカはどっちだか…。マーハを返してもらう!」
ダジリン 「立場をわきまえろよ!」
マーハの首にダガーをあてがう。
ダジリン 「このレイン・ダジリン様に立てついた罪は重いんだよな〜!」
目を覚ますが意識は朦朧としているマーハ。
マーハ 「あなたは…レインじゃ…ない…!」
ダジリン 「黙れ!このガキ!!」
マーハの鳩尾を蹴るダジリン。
再び気を失うマーハ。
タケル 「マーハ!…(ダジリンを睨み)こいつ!!」
その時、グリンは冷静にコインを落とす。
すると上に干してあった帆布が落ちる。
ダジリン&アッサム 「何!?」
セイロン 「何なの!?」
気を取られるダジリン、アッサムとセイロン。
同じ、走り出すタケルとグリン。
タケル 「この野郎!!」
タケルの膝蹴り。
ダジリンはのびる。
倒れ掛かってきたマーハを片手で支えるタケル。
アッサム&セイロン 「ひいいいい〜!」
逃げ出そうとするアッサム、セイロン。
グリン 「おっト、余所見をするヤツが居るかよ!」
グリンは2人を連続で殴る。
アッサムセイロンものびる。
タケル 「片付いたな…」
マーハを心配そうに見るタケル。
駆け付けるオーフェ。
オーフェはマーハの頬に手を当てる。
オーフェ 「ひどい熱です。直に手当てを!」

○マーハの夢
闇の中。
マーハは第1話のセーラー服。
マーハ(M) 「ここは…」
目の前に半開きの扉。
扉の中に居る両親(?)
何か2人で話している様。

「確かに本当の子供じゃない」

その言葉にマーハの表情は凍りつく。
マーハ(M) 「父さん…、母さん…?」
「あの子を拾った時に、その小さな手で握り締めていたこの石…」
父の手の中にはイエローストーンがある。
自分の両親ではないことに気付くマーハ。
マーハ 「あれは…」
「けれど…酷過ぎる。あの子は優しい子です。優しすぎる子です。こんな過酷な運命を押し付ける事は…あの子は私にとって光です!」
「人々にとっても希望そのものだ」
「……」
「実の息子のように思うからこそ、あの子には強くなって欲しいのだよ。ルラは死んだ。このままこの地に留まった所で何も状況は進展しない。明日は笑って見送ってやろうではないか…オーフェを」
声を殺して泣く母。
マーハ、焦がれるようなその表情。
するとマーハの横にはオーフェが立っている。
自分の両親を見つめるオーフェ、その表情。
オーフェに気付くマーハ。
その瞬間。

○同街 宿の一室
ベッドに横たわるマーハと、その傍にオーフェの2人きり。
額にナギのバンダナはなく、濡れた布が置かれている。
マーハは目を覚ます。
自分の介抱をしているオーフェを見る。
マーハ 「……」
オーフェ 「気付きましたか…?もう半日も寝ていたんですよ。あと少し遅れたら手遅れになる所でした…」
マーハ 「オーフェ…だろ。あなたが…?」
オーフェ 「えッ!ど、どうして僕の名前を!?」
微笑み上身を起こすマーハ。
その時、額に置かれていた…布が床に落ちる。
マーハ、傍らのロッドを取る。
オーフェ 「そのロッド…それにその額の星は…!?」
マーハ 「わたしはマーハ。あなたをレイン・オーフェとする」
オーフェ 「(驚)!」
オーフェの手を握るマーハ。
するとロッドは橙色に光り、さらに南東を示す。
ようやく自分の身に起きた事が理解できたオーフェ。
オーフェ 「は、はい!!」
オーフェ、満面の笑み。

To be continued…
LEGEND