第9話 不死なる賢者
シーンC
○同 頂上・マホメトの部屋
埃を被った多くの古書、名にやら書かれた羊皮紙、ガラス玉のようなものが散乱している。
静かに足を踏み入れるタケル、グリン、オーフェ、ミッフィー。
ヨシュアは少し離れた所で傍観している。
グリン 「やいやい、ジジイ!よくもオレ達をこんな目に合わせてくれたな!」
タンカを切るグリン。
と天井から小さな影が急降下してくる。
マホメト 「フォッフォッフォッ…そう怒るでないよ」
グリン 「どわあッ!!」
グリンの目の前に突如現れる人影。
樫の杖に乗り宙に浮かんだ、マホメトである。
マホメト 「ワシこそがあの『不死なる大賢者』マホメトじゃ〜ぁ」
目を細めて楽しそうに笑う小さな老人。
マホメト 「フォッフォッフォッ…よい運動になったじゃろ?」
タケル 「あんたがマホメトか…?」
マホメト 「いかにも…」
オーフェ 「『不死なる大賢者』…、もっと荘厳なご老人を想像していたんですが…」
ミッフィー 「なんや、エライ軽い爺さんやな…」
マホメト 「フォッフォッフォッ…人を見かけで判断するものでないよ…。どれ…」
小さな手を差し出すマホメト。
マホメト 「例の物を出してみい〜?」
タケル 「……」
4人は顔を見合わせた後、タケルが荷物からマーハの水晶球を出す。
水晶球を手に取るマホメト。
その表情。

マホメト 「…マーハ…」

マホメトは床に静かに水晶球を置く。
杖を翳すマホメト。
マホメト 「『ディスペル』」
白い光に包まれる水晶球。
光が消えるとそこには元の姿に戻ったマーハが居る。
4人 「マーハ!」
駆け寄る4人。
たまらず抱きつくミッフィー。
マーハ 「あ、あれ?…わたし…?」
マホメト 「うむ…」
細い目をさらに細めて微笑み満足げなマホメト。
無表情のヨシュア。
ヨシュア 「さて…」
ヨシュアは立ち去ろうとする。
マホメト 「久しぶりじゃのう…ヨシュア?」
ニヤリと笑うマホメト。
静まるタケル、マーハ達。

ヨシュアは振り返り、含んだニッコリ笑い。
ヨシュア 「御元気そうでなによりです、師匠…」
マホメト 「どこに行くのじゃ?」
ヨシュア 「私の役目は終わりました事ですし、そろそろ失礼しようかと思いまして…」
待ってましたとばかりにグリン。
グリン 「ジイさん!あんたの弟子、どうにかしてくれよ!!」
ミッフィー 「せやせや、協調性に欠けて困っとるんよ〜ぉ」
演技を込めて困ったように訴えるグリンとミッフィー。
タケル 「そうだな、何か言ってやってくれないか…」
オーフェ 「老師にヨシュアさんがいれば心強い事この上ないんですよ〜」
ニヤリと笑いヨシュアを見る4人。
マーハ 「?」
マーハは現状がつかめていない。
ヨシュアの笑顔は強張っていく。
ヨシュア 「私は1人が性に合っていますから…」
マホメト 「『仲良きコトは、美しきかな』と言うじゃろう?」
ヨシュア 「いやですよ、私は」
マホメト 「ほほう…。さてさて、御主にしては大失態じゃったのう?」
ヨシュア 「!!」
ギクッ!…といった表情で体を硬直させる。
ヨシュア 「何の事でしょう?」
マホメト 「『デスマスク』とかいったのう。あれ程魔将には気を付けるよう言うたのにの〜ぉ」
マホメトは満面の笑み。
マホメト 「また、ワシの教えに背くつもりか…ワシは悲しい…」
ヨヨヨッ…と泣き真似をするマホメト。
ヨシュア 「ヴ…う、師匠にはかないませんね…」
肩をすくめるヨシュア。
マーハ 「?」
現状が未だに分からないマーハ。

To be continued…
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