第15話 決戦
シーンC
デビルダス 「フフフフフフッ、ハハハハハハハハッ!(笑)」
タケル 「!」
デビルダスは一行の方へ振り返る。
ローブは破れ、その正体が露になる。
醜い百目、六つ手、阿修羅のような化け物。
デビルダス 「流石はレインといった所か。よもやこの魔王デビルダスと見えようとはな」
タケル 「デビルダス!」
一行は一斉に武器を構える。
デビルダス 「フン、未だレインの真の力を開化していないと見える。わしの魔宮迄よくぞ来られたものよ」
タケル 「俺はブルーストーンのレイン・タケル。お前に滅ぼされた村の生き残りだ」
デビルダス 「ハハッ、人の命なぞに興味はないわ」
タケル 「このッ、村の皆の仇〜〜〜ッ、タアアアア〜〜〜〜!」
剣を持ち、特攻するタケル。
デビルダス 「ウツケめが!『ヴァティ』!!」
デビルダスの手より放たれる黒いエネルギーの爆球。
タケル 「うわああああッ!」
タケルは爆球に吹き飛ばされる。
他一行 「タケル!!」
デビルダス 「フハハハハハハッ、ここへきた事を悔やむがよい、ハアアアッ!!」
他一行 「うわああああッ!」
他一行は爆球に吹き飛ばされる。
デビルダス 「人ごときが、このわしに刃向かおうなど、『ヴァティ』ッ!!」
爆球を避け、体を上げる一行。
ミッフィー 「なんて魔力や!」
ヨシュア 「クッ、汝のルーンは我らに届かぬ…『サイレンス』!」
デビルダス 「フハハハハハハッ、ハアアアッ!!」
爆球を避け一行。
オーフェ 「効かない!」
デビルダス 「愚かな。そんなもの効くものか。真の魔法を味わうがいい…」
マホメト 「いかん!『ウォール』!!」
オーフェ、ミッフィー、ヨシュアを守るように出現する魔法の障壁。
デビルダス 「『ヴァティカル』!」
黒いエネルギーの爆球が障壁を難なく打ち破る。
4人 「うわああああッ!」
打ち飛ばされる4人。
タケル 「みんな!」
グリン 「ちッ、タアアアア〜〜〜〜!!」
ガルシアン 「ハアアアア〜〜〜〜!!」
デビルダスに向かい駆けて行くグリンとガルシアン。
デビルダスに向かい斬り付けるが、デビルダスはそれぞれの腕で武器を受け止める。
ガルシアン 「何だと!」
グリン 「固てえ!」
デビルダス 「フハハハハハハッ、ハアアアッ!!」
武器ごと2人を振り投げる。
2人 「うわああああッ!」
打ち飛ばされる2人。
タケル 「グリン、ガルシアン!」
デビルダス 「フハハハハハハッ、残るは虫けら1匹か。どう料理してくれようか、ハハハハハハハハッ!(笑)」
タケル 「魔法も効かない、剣も通じない…くそッ、一体どうすれば…」
?(マーハの声) 「レインの真の力…」
タケル 「なッ…」
一面白い光に包まれる。
デビルダスの前、一行を守るように立ちふさがるマーハの幻像。
デビルダス 「おのれ、死にぞこないのルラが!」
グリン 「マーハ!」
オーフェ 「マーハさん!」
ミッフィー 「マーハッ!」
ヨシュア 「……」
ガルシアン 「マーハ…」
タケル 「身体に力が…」
光に包まれ一行の傷は癒えて行く。
よろよろと体を上げ立ちあがる一行。
マーハの幻像 「詠唱を…」
タケル 「わかった…」
デビルダス 「させるか!『ヴァティカル』!!」
デビルダスの手より放たれる黒いエネルギーの爆球。
マホメト 「『ウォール』!」
タケル 「マホメト!」
かろうじて魔法を押さえるマホメト、表情は険しい。
デビルダス 「この老いぼれが!」
マホメト 「早く、そう長くは持たん!」
一行は頷き瞳を閉じて印を組む。
ヨシュア arari imi hito niraka
ミッフィー 「nouto imi nito niraka」
オーフェ 「rito imi nirakito niraka」
グリン 「sigokito imi rito niraka」
タケル 「aori imi sibuto niraka」
ガルシアン 「aito imi rabeto niraka」
現れる六星の魔方陣。
マーハの幻像 「koldeyo to niraka yu sotzne
alsu yu setzamayo
Rainbow Strike」
デビルダス 「ナニィィィィ〜〜〜〜!」
レイン達の周囲に虹色の光が立ち、マーハの手よりデビルダスへと伸びて行く。
一瞬、マーハの姿は長い髪の女神(ラシューヌ神)にだぶる。
消滅する幻影。
マホメト 「イリスなのか…」
デビルダス 「ググググアアアアアアアアァァァァァァァァッッッッ〜〜〜〜!!!!」
断末魔の悲鳴の元、光は失せる。
瀕死のデビルダス。
デビルダス 「コノ怨…ハラサデ…グフッ!」
タケル 「何!」
デビルダスの身体は仰け反りがくりと倒れる。
ルシファー 「血の生贄はお前で最後だ…デビルダス」
魔法を放った後のルシファー。
一行 「ルシファー!」
デビルダス 「ルシファー…貴様…!」
ルシファー 「わたしはもう四天王なんぞではない。神により選ばれた魔王の一人」
デビルダス 「全テハ貴様ノ思惑カ…ガハッ!!」
デビルダスの亡骸は黒い魂となり、ヴァティス神像に吸い込まれる。
その魂を眼で追う、ルシファー。
タケル 「ルシファー、一体どういうつもりだ?」
ルシファー 「始まるのだ…我らの神…魔界神ヴァティスの復活の時!」
ガルシアン 「ヴァティスだと…、実在するのか!」
ルシファー 「世界は悪夢によって滅ぼされる…集え、魔王。我らの神の元に!!」
ルシファーの姿は消える。
タケル 「待て、ルシファー!!」
足が揺らぐ大地震。
グリン 「何だよ、こりゃ!どうなってやがる!!」
ヴァティス神像の黒いクリスタルにヒビが入り始める。
その様子に気がつくマホメト。
マホメト 「いかん。ヨシュア、皆を連れここを離れろ!」
オーフェ 「そんな、どういう事ですか?」
マホメト 「ヴァティスが復活する。今の戦力では頭底かなわぬ!…後の事は頼んだぞ、ヨシュア」
ヨシュア 「……」
無言で頷くヨシュア。
ヨシュア 「皆さん、私につかまってください」
ミッフィー 「じっちゃん!!」
混乱する他レインの腕をつかむ、ヨシュアとガルシアン。
ヨシュア 「『テレポート』!」
一行の姿は消える。

○ 同・廊下
出現する一行。
立ちふさがる魔将達。
がくりとひざを落とすヨシュア。
ガルシアン 「大丈夫かヨシュア?」
ヨシュア 「やはり、時空を操る魔術は負担が大きいか」
タケル 「何でだ?何でマホメトを一人にしてきた!」
魔将に対峙するグリン、オーフェ、ガルシアン。
グリン 「わからねえのか、タケル。この魔の力…ただ事じゃねえ!」
ミッフィー 「とにかくここを離れなあかん、『シルフ』!」
大きな鳥の精霊が召喚される。
その背に乗る一行。
シルフは飛び立つ。
オーフェ 「こうなる事を予想していたのですね、老師は…」
ヨシュア 「師匠は…いや、あの方は…」

○ 同・ヴァティスの間
さらに強度が増す地震。
クリスタルは崩れ去る。
マホメトは首に下げているインディゴストーンを天に捧げる。
そして、握りつぶす。
砕けるインディゴストーン。
マホメト 「このときを恐れておった」
マホメトの身体は光の煙に包まれる。
一方、神像は完全に崩れ去りそこに禍禍しい仮面を被った、黒いマントの男(ヴァティス)が宙に浮いている。
ヴァティスは只その煙を見ている。
煙は薄れる。
そこには青い鎧の聖騎士の男。
マホメト(アクスタイン) 「久しぶりじゃな、ヴァティス」
ヴァティス 「……」

○ 同・廊下
追跡する魔将を振り切り退路を急ぐ一行。
ヨシュア 「先代ブルーストーンのレイン・アクスタイン=フォン=ライム」
ガルシアン 「信じられん、あの伝説の勇者アクスタインが生きていたとは…」

○ 同・ヴァティスの間
魔界神ヴァティスと対峙するアクスタイン。
静かに目を閉じている。

アクスタイン 「今は死なすわけにいかぬ。わしを越え、往け。若きレイン達よ」

目を開くアクスタイン。
眼前にヴァティスと側に控える魔王達(デデム、イヴン、ウルグ、ブラフマン、ソファーラ)。
皆顔は影で見えない。
?(ソファーラ) 「たった一人で我々に挑む…御立派な心がけ。ですが、今頃貴方のかわいいレイン達へは私達八魔王の一人が御相手をしているでしょう」
アクスタイン 「わしは信じておる。ゆえにこれまでこの力を残し、生き長らえてきた。共に眠ってもらうぞ、ヴァティス!」
聖剣を地に刺す、アクスタイン。
魔王達 「!!」





アクスタイン 「『aori imi sibuto niraka yu sotzne …』」
その詠唱に焦り攻撃を仕掛ける魔王達。
アクスタイン 「『Blue Seal』!」
一面青い光に包まれる。

○ 同・廊下
シルフに乗り急ぐ一行。
タケル 「この強大な魔の気配…あれが魔界神ヴァティスだっていうのか」
グリン 「クソッ、体中に寒気が走りやがる」
青ざめている一行、震えているオーフェ。
オーフェ 「僕達は、あんな敵を相手に戦うことができるのでしょうか、あの魔王デビルダスでさえ只一人の配下に過ぎないというのに」
ヨシュア 「だからこそ、私達は逃げて来たのだ。師匠が稼いでくれる時間を無駄にしてはいけない」
ガルシアン 「ヴァティスはレジェンドで滅びてはいなかった。老師は…いや、アクスタインが言った『当事者』とはこの事だったのか」
一行の前に立ちふさがるフードの男。
ミッフィー 「なんや、あの男!」
?(ベナレス) 「聖獣ベナレスの名に於いて命ずる。出でよ『ベヒモス』!」
第3の瞳より放たれるベヒモス。
フードはその衝撃で脱げ、顔が露になる。
第3の瞳を持つ30代前半くらいの若い男。
巨大な猛獣がシルフをかき消す。
一行 「うわああああッ!」
転げ落ちる一行。
ミッフィー 「今のは…精霊!」
ウンディーネ 「いけない!!」
起き上がる一行に再び、ベナレスの詠唱。
ベナレス 「『フェンリル』!」
一行 「!」
詠唱もなくミッフィーの第3の瞳より現れるサラマンダーはミッフィーを庇いかき消される。
ミッフィー 「!(驚)」
顔を上げたミッフィーの前には氷結された他レインの姿。





ミッフィー 「みんな!!」
ベナレス 「わし以外に未だ聖獣が生きておったか」
ミッフィー 「よくも、やりおったな!」
ベナレス 「わしは魔王ベナレス。同族に遭えた所で残念やが、おんしも封じなならん」
再び腕を上げたところで、足元より蔦のような植物がベナレスに絡まる。
ミッフィー 「ドライアード!」
ベナレス 「下等精霊が」
蔦はベナレスの瞳より現れた炎に焼かれる。
ウンディーネ 「ミッフィー、逃げてください!」
ミッフィー 「ウンディーネ!」
詠唱もなしに現れる、ウンディーネ、ウィル・オー・ウィスプ、シェイド。
ウンディーネ 「グノーシス、ミッフィーを!」
グノーシス 「分かったぞい!」
ミッフィー 「ウンディーネ!」
詠唱もなしに現れる、ドワーフの姿をしたグノーシスはミッフィーを抱き地中に消える。
ベナレス 「精霊が主を庇うか、出でよ『エフリート』」
第3の瞳より放たれるエフリート。
ウンディーネ 「!(悲鳴)」
精霊達はエフリートにより握りつぶされる。
同時、強烈な青い閃光。
ベナレス 「!(驚)」
ベナレスは顔を覆う。
光と地鳴りが止み、そこに氷結されたレイン達の姿はない。
ベナレス 「アクスタイン…」

○ 海岸
倒れるミッフィー。
その対岸に映るのは、崩れ落ちる城。
夕闇。

To be continued…
LEGEND