第19話 復活の血族
シーンB
○同街 港埠頭
港に只一人立つマルス。
マルス 「昔、絵本で読んだっけ…『人魚姫』。結局、王子様に自分だと分かってもらえなくて、海の泡になっちゃうんだよね…」

インサート
ヨシュア 「忘れるべきなんですよ…」
から空を見上げるヨシュア。
暗雲、そしてポツポツと降り出す雨。
ヨシュア 「マーハはもう、居ないんです」
シュスフィーナ 「マーハの事は忘れて…」
タケル 「……」
髪に隠れたタケルの表情は分からない。
シュスフィーナの顔がタケルの顔に近付き…キス。

荒れ始める海。
マルス 「まだだ。最期にやるべき事をしてから…」
?(ルシファー) 「それは無理だな…」
マルス 「!」
マルスはその声に振り返る。
落雷。
現れる、ルシファー。

ルシファー 「ずっと…お前に逢いたかったぞ…ルラ=マーハ…」

その名に反応し、フードを止めていた藍色の石が砕け散る。
フードは落ち…驚愕なマーハの顔。
マーハ(マルス) 「ルシファー!」
落雷。

○ 同街・宿の一室
宿に戻ってくるシュスフィーナとタケル。
シュスフィーナ 「ただいま〜。あ〜、もうビチョビチョ!」
タケル 「……」
ぼんやりと、唇を手で覆うタケル。
グリン 「おう、もう大丈夫なのか?」
シュスフィーナ 「うん、心配かけたけど、もう平気よ。ねえ、タケル!」
タケル 「…ああ」
グリン 「それよか、マルスを知らねえか?夕時から見あたらねえんだ」
タケル 「さあ…」

○ 同街・カタリムのアトリエ
カタリムはシュスフィーナとマルスの絵を描いている。
マルスの瞳を描く所で、筆が止まる。
カタリム 「これって、どういう事…」
落雷。
何かに気付いた様。
マギウスのペンを持ち。
オーフェ 「カタリムさん、入りますよ〜」
ノックをして、入って来るオーフェ。
オーフェ 「夕食が出来たそうです」
カタリム 「あ…あの、マルスさんは?」
オーフェ 「さあ、外に出られているようですが…」
カタリム 「ちょっと、私も出てきます!」
コートを羽織り、飛び出すカタリム。
オーフェ 「カタリムさん、外は嵐ですよ!」