第20話 最期に感じたら
シーンB
○パウル・聖域
神殿の天井から差し込む光の中にぼんやりと映るライム城。
オウフェンは静かにその光景を見つめる。
その傍らに控える天人達。
オウフェン 「来ましたか…」
静かな神殿の中に木霊する複数の足音。
オーフェが振り返ったその先に立つ、ヨシュリア、グレイ、ピノ、ジニアス、フレディン。
オウフェン 「お帰りなさい、フレディン。やっと会えた…」
微笑むオウフェンに対し、フレディンは目を見開く。
涙に潤む瞳。
フレディン 「オーフェ様…」
オウフェン 「ずっと待っていました。パウルとライムの交わりは絶つと、この理をどれだけ恨んだ事か」
フレディン 「オーフェ様、私は…」
一度瞳を閉じ、そして決意しオウフェンを見上げる。
フレディン 「今、私はクエスターとして。彼らの仲間としてお願いに参りました」
オウフェン 「はい、分かっています」
グレイ 「どうしてですか、オウフェン様?」
思いつめた表情でオウフェンを見上げるグレイは問う。
グレイ 「ミッフィー様から教えていただけなかった事があります。この世界の成り立ちについてです。
今、オウフェン様は『パウルとライムの交わりは絶った』って仰いました。けれど、こうしてヨシュリア様の御力を借りれば僕達だってパウルに来ることが出来るんじゃないですか?
だったら同じように異世界だって…魔界だって!」
オウフェン&
ヨシュリア
「……」
オウフェンとヨシュリアは互いに顔を見て息をつく。
静かに語りだすオウフェン。
オウフェン 「天界という名のパウルは、ライムランドの一部なのですよ」
グレイ 「え?」
オウフェン 「ライムランドすなわち夢界、異世界すなわち人界、そして魔界は全く異なる次元に存在する世界です。
この三界を結ぶ者は唯一人ラシューヌ神だけ。つまりマーハさんただ一人。
私は神の名を持ちながら、世界を結ぶ力を完全には持たない。前世の私は生まれたばかりの彼女を、人界へ送った。この程度です」



オウフェンはその手に魔方陣を点し、苦笑する。
オウフェン 「魔界は8年前の聖戦で消滅した。それはあなた方もデストニアで知ったでしょう?」
ジニアス 「はい」
オウフェン 「魔界とはヴァティスそのもの。そしてヴァティスとは人々の悪夢。悪夢の具現です。魔界がなくなった今、二つの世界の悪夢は行き場を失った…それが…」
グレイ 「まさか…」

○グレイの回想・第6話
エフリートと戦うグレイとシルフ、ウンディーネ。
シルフ 「世界に魔将が現れる理由を、どうお考えですか?」
グレイ 「え?」
シルフ 「此度に起きた聖戦は1000年前のレジェンドとは違う。太古の昔、我々精霊は聖獣と共に生き、人と共に暮らしておりました。しかし、1000年前を境に我々精霊に変化が生じた。
魔将に憑かれ人を襲う精霊、あのように力の暴走を起こす精霊、そして上位精霊も今や僅かしか居ない。下位の私達は、姿を象る事すら危うくなっています」
ウンディーネ 「1000年前には一度、世界から全ての魔将が姿を消した。しかし聖戦を終えた今、魔将が消える事は無い」
グレイ 「ヴァティスは倒されたんだ。それは間違いないよ、レジェンドと変わらない」
ウンディーネ 「起源は悪夢によるものですよ、グレイ様…」
グレイ 「悪夢?」

○パウル・聖域
グレイは手を震わして呟く。
グレイ 「ライムランドに住む僕達の悪夢、行き場を失った僕達の悪夢が具現化したもの…それが魔将」
フレディン 「魔界がある事でレジェンドは繰り返される。鬱積した悪夢がヴァティスを生む。ゆえに、マーハ様は皆様と共に魔界の存在を否定した」
ジニアス 「しかし、師匠。そのために魔将が今もこの世界に現れ、人々を襲う事になった」
ヨシュリア 「そうですね、魔界の存在を否定したのは我々の勝手な判断かもしれません。しかし、私達は人々の可能性に賭けたのです」
グレイ 「ッ!」
オウフェン 「人の悪夢、負の感情がライムランドに魔将を生む。怒り、悲しみ、苦しみ、恨み、妬み、驕り…人がこれらの感情を失う事はないでしょう。けれど人は、それを乗り越える力がある。優しさと愛しみ、希望と歓喜がそれに勝るなら、人はこの世界に適応する。だから…」
ヨシュリアはオウフェンの横に立ち、二人は一行を見つめる。
オウフェン 「あなた方はここに居る。違いますか?」
静まる一行。
ピノがレインと一行の間に飛ぶ。
ピノ 「そうよ、その通りよ。あたし達はだからここに来たの、ルーンを取り戻すために!」
それまで暗いな面持ちでレインの話を聞いていた一行の表情が明るくなる。
グレイ 「…そうだね。僕達は望みがあるからここに来たんだ!」
ジニアス 「…姫様のためにも」
ジニアスは懐からルーンのバンダナを取り出す。
ジニアス 「ルーンを連れて帰りましょう!」
フレディン 「ええ!」
一行の言葉に微笑むオウフェンとヨシュリア。
ヨシュリア 「ならば、オーフェ。宜しいですね?」
オウフェン 「はい、ヨシュアさん。ところで、この術の危険性を彼らにお話ししたのですか?」
ヨシュリア 「いいえ。言った所で、その気が変わるとは思いませんから」
オウフェン 「ッ!」
ピノ 「え…?」
開いた口が塞がらないオウフェンとクエスターズ一行。
オウフェン 「ヨシュアさん、貴女という方は…相変わらず意地悪なんですから〜」
ヨシュリア 「貴方もそんな風にすましていないで、とっとと始めてしまいましょう」
オウフェン 「ちょ、僕はすましてなんていませんッ!」
グレイ 「ぼ…『僕』?」
オウフェン 「ッ!」
グレイ 「もしかして、オウフェン様。なんか無理してません?」
オウフェン 「そ、そ、そんな事はないですよ!」
ピノ 「なんか、マーハ様とは違った意味で神様らしくないのね」
オウフェン 「う…」
フレディン 「皆さん、そんなにオーフェ様をいじめないで下さい」
オウフェン 「フレディン、フォローになってませんッ!」
にっこり微笑むフレディンに対して、顔を真っ赤にして恥ずかしがるオウフェン。
そんな彼にはお構いなしで事を進めるヨシュリア。
ヨシュリア 「我々とフレディンで送る側の術者は事足りるでしょうね。ルーンの心へ入るのは、ピノ、グレイ、ジニアス。あなた達です」
ピノ 「あたし達三人ね」
ジニアス 「ちょっと待って下さいよ、師匠。オウフェン様が仰っていた『危険』とは何なんですか?」
ヨシュリア 「時間制限があります」
グレイ 「じ、時間制限?」
ヨシュリア 「はい、およそ一時間と考えて下さい。マーハの時とは違って、今回は三人ですからね。その分短くなります」
オウフェン 「ヨシュアさん、そんなに脅さなくても〜」
苦笑するオウフェン。
ヨシュリア 「さらに『体ここにあらず』なのですよ。物体を介して彼らの精神をライムに安置されたルーンの肉体へ飛ばす。失敗すれば、あなた方の魂はルーンの心に閉じ込められてしまうか、パウルとライムの空に漂う羽目になりますからね」
ジニアス 「師匠、さらっと恐ろしい事おっしゃってますよ…」
ヨシュリア 「マーハと違ってルーンの心がそこまで深く沈んでいるとは思っていません」
グレイ 「しかもちょっと酷い…」
苦笑するジニアスとグレイ。
フレディン 「所詮呪いです。呪いに打ち勝つなど、皆さんでしたら…」
ピノ 「うん、朝飯前よ! 負けたりなんかしないんだからッ!」
オウフェン 「始めます。
rito imi nirakito niraka yu sotzne』」
印を組むオウフェン、その手は黄金に光る。
ヨシュリア 「『arari imi hito niraka yu sotzne』」
同じく印を組むヨシュリア、その手は紅に光る。
オウフェンの傍に立つフレディンもまた手を翳す。
オウフェン 「『Yellow Link』!」
ヨシュリア 「与えられた時間は僅か」
オウフェン 「必ず戻って来て下さい!」

○ルーンの心
走る少年、ガードナーに背負わされている幼いルーン。
ルーン(M) 「あれは…俺か?」
ガードナー 「姫様〜!」
ガードナーの走る先に待っている、眼鏡の女性フィアとジャキィス、そしてシーナの姿。
シーナ 「ガードナー。待っていたわ」
ガードナー 「ハアハアハア、姫様。アクス様をお連れしました…」
幼いルーン 「ははええ〜」
母上と言おうとしているルーン。
ジャキィス 「魔族の耳…まさか…」
フィア 「あなたの子供よ…ジャキィス」
微笑むフィア。
ルーン(M) 「おふくろ?」
フィア 「『アクス=ルナル』。伝説の勇者アクスタインの名を頂いたわ。きっと、あなたに似た強い男の人になるわよ。あたしが育てたい…でも…」
ジャキィス 「この子は俺が預かるよ。アダムの楔。その秘密を知られる前に事実を伏せねばならん」
ルーンを抱くジャキィス。
ルーン(M) 「そうだ、俺が最後に見た母親の姿」




ルーンの回想・クテシフォン近郊の森
魔将・ハーピーと戦うジャキィス。
ジャキィス 「クッ、しつこい野郎だ!」
恐怖に泣く幼いルーンは後ずさりする。
幼いルーン 「ひっく、ひっく…」
ジャキィス 「だめだ、アクス。そこから動くなッ!」
ルーンの足元、大地が崩れ崖から落ちるルーン。
幼いルーン 「うあああああああん!」
ジャキィス 「アクス〜〜〜〜〜〜ッッッ!」
森に響くジャキィスの絶叫。

暗転
ルーン(M) 「思い出した。あいつは、…ジャキィスは俺の父親だ。両親は俺を捨てたわけじゃない」

ルーンの回想・同森
泣きじゃくる幼いフィオ。
それを慰める少年のルーン。
ルーン(M) 「それを覚えていなかった俺は、半魔族だから捨てられたんだと思っていた。あの日もユルヨルに馬鹿にされて、腹が立ったから村を抜け出したんだ。あいつはあの日、シーナが死んだから、やっぱり家を抜け出したんだって言ってたな」
幼いフィオ 「…えっく、えっく。父上に会いたい」
幼いルーン 「なんだ親がいるのか」
拗ねた顔をしてルーンは泣きじゃくるフィオを見下ろす。
ルーン(M) 「親が生きていると知って、俺はこいつが羨ましかった。正直、ここに置いていこうかとも思ったんだ。でも、あいつは小さな手で縋る様に俺の手を握った」
フィオ 「えっく、えっく…」
幼いルーン 「わかった、ついて来なよ」
幼いフィオ 「うん!」
満面の笑みで頷くフィオ。
ルーン(M) 「単純な奴。会ったばかりの俺をどうしてそんなに信用するんだか」
幼いフィオ 「すごいね、その斧、すごいね〜。魔将をやっつけちゃうんだもんね!」
幼いルーン 「そんなに馴れ馴れしくするなって」
幼いフィオ 「ねえねえ〜」
幼いルーン 「うあ、よせって!」
フィオは小さな手でルーンのバンダナを剥がす。
露になる魔族の耳。
幼いルーン 「ッ!」
凝視するルーンに対し、フィオはきょとんと見返す。
そしてルーンの耳に触れ、握る。
幼いルーン 「うあ、バカ。ベタベタ触るな、握るな〜!」



ルーン(M) 「てっきり怖がると思っていた。けど、あいつは…、魔族の翼を見せたあの夜と同じ」
幼いフィオ 「すっごいね、耳。かっこいいね」
幼いルーン 「はあ、何言ってるんだよ。俺は魔族なんだぞ、怖くないのかよ!」
幼いフィオ 「なんで? フィオを助けてくれたんだよ」
幼いルーン 「フィオ?」
幼いフィオ 「うん、フィオ。あたしの名前! お兄ちゃん。名前、なんていうの?」
笑うフィオ。
ルーン(M) 「そうだ、あの時あいつは自分の名前を言ったんだ。だから…」
幼いルーン 「アクス。変わってるだろ、これが俺の名前なんだ」
幼いフィオ 「アクス?」
幼いルーン 「ああ、アクス。伝説の勇者と同じ名前」
幼いフィオ 「すっごいね、かっこいいね!」
目をキラキラと輝かすフィオ。
そんな彼女に対して、警戒心を解いたルーンは声を上げて笑う。
幼いルーン 「お前ってバカだな。アハハハ!」
ルーン(M) 「俺も嫌いだった本当の名前を言った。忘れてた。俺はあの時も、あいつを守ってやろうと思ったんだ。けど、俺は…」

フラッシュバック・第19話
ルルカ家に響き渡るフィオの悲鳴。
フィオ 「ルーンッ!」
ガイアスの刃に倒れるルーン。

ルーン(M) 「最期にあいつを守れなかった…」
ピノ 「勝手に最期にするんじゃないわよ!」






○パウル・聖域
ルーンの心へ入っているピノ、ジニアス、グレイが眠る。
その三人に魔力を送るオウフェン、フレディン、ヨシュリア。
焦る三人。
オウフェン 「早く! もう時間が…ッ!」
フレディン 「ルーンさん!」

○ルーンの心
暗い空間の中。
意識なく立ち尽くすルーンに訴えるグレイ、ジニアス、ピノ。
グレイ 「ルーン!」
ジニアス 「目を覚まして下さいッ!」
ピノ 「ルーン、こんな所で終わっちゃう気ッ! フィオが…ッ、フィオがあんたの帰りを待ってるのよッ!」

ルーンの回想・リョウショの村
街に着いた二人。
フィオは寂しそうにルーンを見上げる。
幼いフィオ 「どうしたらあたしも、アクスみたいに強くなれるかな?」
幼いルーン 「お前は強くなんかならなくていいじゃんか。親が守ってくれるし」
幼いフィオ 「やだよ、あたし守られるだけなんてヤダ!」
幼いルーン 「だったら、俺とクテシフォンで一緒に…」
その時、遠方からフィオを呼ぶオルトロスの声が聞こえる。
オルトロス 「フィオ〜〜〜〜ッッッ!」
聞き覚えのある声に、嬉しそうに振り返るフィオ。
幼いフィオ 「父上ッ!」
幼いルーン 「……」
幼いフィオ 「アクス、父上だよ!」
再びルーンへと顔を向けるフィオ。
しかし、その場にルーンの姿はない。
幼いフィオ 「アクス?」
キョロキョロとルーンを探すフィオ。
ルーンはその場から離れた木陰から彼女の姿を見守る。
オルトロス 「フィオ、お前は一体どこへ…」
幼いフィオ 「……」
置いていかれた事に気づいたフィオ。
力の限り叫ぶ。
幼いフィオ 「約束だよ、アクス。あたし強くなるから!」
村に幼いフィオの声が響き渡る。
幼いフィオ 「オレ、強くなってアクスに会いに行くから!」

呆然と立つルーンの眼前に飛ぶピノは優しく語りかける。
ピノ 「あれを最期だと思わないで。感じない、ルーン? 今も昔も、あなたを呼ぶ人が居る。それが誰だか、あなたは知ってるわよね?」
ルーン 「……」
ピノ 「あなたとあたし、二人っきりで寂しく旅をしていたのに、あの子と会ってぐるりと変わっちゃったの。あたし達の世界が…」
グレイ 「ピノ…」
ピノはルーンの鼻を掴む。
ピノ 「無茶で無鉄砲で…、でも馬鹿みたいに明るくて前向きで、あたし達を引っ張って来た、世界を変えてしまう人。あの子はライムで待ってる。感じるでしょ、ルーン? 思い出して、あの子の名前は?」
ルーン 「フィオ…」
呟くルーン。
その言葉に、ピノ、グレイ、ジニアスの顔は明るくなる。
ピノ 「そうよ、ルーン。フィオよッ!」
強烈な光が周囲を包む。
ホワイトアウト

○ソグディアナの街・案内所
ルクレチアと対峙するガードナー。
二人の面持ちは暗い。
ガードナー 「あのダマスクス強襲事件で重傷を負った私を助けてくれたのが、今の妻だ…」
ルクレチア 「そう。別にいいの。あれからもう、5年経つわ。あなたが他の誰かを好きになっていたって、それは構わない。
ただ、どうしてあなたは使命を捨てたのッ!」
机を叩くルクレチア。
ガードナーはうなだれ、力なく椅子へと座る。
ガードナー 「もうジニアスから聞いているだろう。私は、ルナル家に仕えるシールド家の者。私はずっとフィラデルフィア=ルナル様を探していたんだ。楔に仕える盾の一人として。ついにあの日、私はフィア様を見つけた。しかし…」

○ガードナーの回想・ダマスクス近海
炎上する船。
甲板の上で傷を負ったガードナーはマストを見上げる。
凍りつくその表情。
マストの上に立つのはガイアスと、彼に寄り添うフィア。
二人を迎えに魔将が飛来する。
フィア 「……」
傷ついたガードナーを無表情に見下ろすフィア。
ガードナー 「フィア様…なぜ…なぜですッッッ!」

○ソグディアナの街・案内所
ガードナー 「フィア様は変わられた。私を捨てたんだ!」
ルクレチア 「……」
自棄になったガードナーは、責めるルクレチアの視線に耐えかね言葉を吐く。
ガードナー 「オルトロス様だって、フィア様を見捨てたんじゃないか! 私はもう、使命に縛られるのはたくさんだ!」
ルクレチア 「ジニアスも使命を捨てようとしてる」
ガードナー 「ッ!」
ルクレチア 「けれど、あなたと違うのは、使命を捨てて妹を救おうとしているところよ。フィオはあなたにとっても、妹のはずでしょ」
ガードナー 「……」
ルクレチア 「さよなら…」
そう言い放ち、踵を返すルクレチア。
追う事の出来ないガードナー。

ルクレチアは店を後にして、空を見上げる。
岬には天空へと立つ光の柱が映える。
ルクレチア 「うまく、いったみたいね…」
微笑むルクレチア。
その表情に、曇りはない。
ルクレチア(M) 「けれど、ガードナーが言っていた言葉」

フラッシュバック
ガードナー 「フィア様は変わられた。私を捨てたんだ!」

ルクレチア(M) 「フィアがガイアスの元に居るのだとしたら…。まずいわ!」
ハッとする彼女は、駆け出す。

○ライム・ライム城城門前
城門の前に立つ王宮騎士。
朝霧の中こちらへ歩いてくる人影に気づく。
王宮騎士 「あれは…?」
霧の中から現れる女性、フィア。
王宮騎士 「何者ッ!」
槍を向ける騎士。
それに対し、フィアは表情を変えない。
フィア 「ライムが双璧の一人、オルトロス=ルルカ様へ御取次下さいませ」
王宮騎士 「事前に何の申し立てもせず、オルトロス様へお会いしようなどと出来るはずもなかろう!」
フィア 「ならば、こうお伝え下さいな。あなたの妻、フィラデルフィア=ルナルが今戻りましたと…」
王宮騎士 「ッ!」
微笑むフィア。
信じられない言葉に、王宮騎士はその場に立ち尽くす。

To be continued…
LEGEND =Questers=