最終話 クエスターズ
Aパート



WMV版

○ライム・ライム城オルトロス私室
暗雲に覆われるライム城から南方の空、アルティマ大陸の方向を不安そうに見つめるオルトロス。
オルトロス 「500年前の悪夢が蘇るのか…」

○アルティマ・荒野
同時刻、地鳴りの続くアルティマ大陸、荒野。
南方エバの活火山を見据えるジャキィス。
ジャキィス 「楔は解き放たれた…」
二人同時、我が子を呼ぶ。
オルトロス 「フィオ!」
ジャキィス 「ルーン!」

○【サブタイトル】

○バルナギーゼの回想
若いバルナギーゼは少し開かれた扉の隙間から、父と弟の会話を聞く。
病床に伏せる父、その父に寄り添う弟。
バルナギーゼ(M) 「我が父は、小さな宝石商だった。聖戦の中、父は装飾品の宝石ではなく、魔術師の才を活かした原央石の入手経路を経て、ウォレット家は戦時中に大いなる発展を遂げた。『成り上がりの貴族』と罵られる事もあったが、我が家名はアルティマでは名が知れ渡るようになり、わしも誉れに思っていたものだ。
大いなる父の後を継ぐべく、わしは勉学にいそしみ、魔術の修行に励んだ。しかしわしがまだ20を過ぎた頃、父が病に倒れたのだ」
バルナギーゼの父 「…お前に全てを残す。バルナギーゼは危うい。家ばかりでなくその身を滅ぼすだろう。お前が兄を正すのだ…」
バルナギーゼ(青年) 「ッ!」
若いバルナギーゼは驚き、目を見開く。
バルナギーゼ(M) 「わしには父の言葉の意味が分からなかった。父はわしを恐れていた? 家を滅ぼすと? 馬鹿な! 世襲制は本来ならば嫡男である兄のわしが家名を継ぐはずだ。それを覆すほどこのわしは弟に劣るというのか?」

ウォレット家、バルナギーゼ私室。
薄暗い部屋の中、魔道書を読むバルナギーゼは不敵に笑う。
バルナギーゼ(M) 「このライムランドには古に封じられた禁呪と呼ばれる魔法があるらしい。その発動には強大な魔力が必要となる。ならば魔力を石に秘めた原央石で発動は可能ではないか? 我が家はその原央石を扱う宝石商だ。大量に入手も可能だろう。禁呪を手にしたわしの力は、父も弟も認めるに違いない。認めざるを得ないはずだ」
そこへ荒々しく扉をノックする音が響く。
ウォレット家召使 「バルナギーゼ様、一大事でございます! 父上様と弟君の乗られた馬車がッ!」
バルナギーゼ(青年) 「ッ!」
バルナギーゼ(M) 「父はわしを認める事もなく逝った。これは運がわしに転がり込んできたのだ。ならばあの世で見るがいい、父よ。わしはこのウォレット家を、アルティマ一の貴族にして見せよう」

年老いたバルナギーゼ。
彼を乗せた馬車はライム城城門を通過する。
バルナギーゼ(M) 「わしは禁呪と原央石の研究を続けた。禁呪はタブー・ウェッジと呼ばれる石に封じられている。わしはウォレット家の財力により世界中のありとあらゆる禁呪の情報を手にした。そして、アルティマ一の力を持つウォレット家を世界に知らしめるためには、この世界の統治者・レインに認めさせねばならぬ。
聖戦終結後、わしはライアスへ赴いた。レインの主領、アレス=フォン=ラントライに会うために」

ライム城でのバルナギーゼとの謁見。
玉座に座るアレスの前に膝を着くバルナギーゼ。
その彼に、アレスは静かに言う。
アレス 「すまないが、レインを決めるのは俺ではない」
その言葉に顔色を変えるバルナギーゼ。
バルナギーゼ 「ッ!」
アレス 「ラシューヌ=マーハ=ルライリス。神がレインを定め、導く」
バルナギーゼ 「……」
バルナギーゼ(M) 「アルティマの統治者・レイン。その空位をこのわしが埋めてやろうというのに、なぜだ! 何がこのわしに足らぬというのか? 父だけでない、このレインも…こんな若造ですらこのわしを認めようとはしない。
アレスは『神』の名を口にしたな。ならばその神だ! 神にわしの名を知らしめてやろう、このわしを認めるのだ。
ほぼ時を同じくして、ライム全土で原央石・エレメンタルジェムの精製が魔術師ギルドの下で法令により管轄されることとなった。つまり、アレスは無論魔術師ギルドを統括するヨシュリアもまた、我が力の抑制へと動き出したという事か? クックック、構わんよ。禁呪を手にした後にわしが望むのは、さらに強大な力だ…」

インサート・楔の紋章




荒れ狂う波の音と落雷の音が夜空に木霊する。
岬の断崖に立つバルナギーゼと対峙するシーザー。



バルナギーゼ 「500年前、コンピニア魔道科学文明を滅ぼした最終システムの存在を知っているか、シーザー=スカイノーイ?」
シーザー 「……」
バルナギーゼ 「お前が持つ魔道科学文明の知識、そしてその力を手にし、わしこそがアルティマのレインにふさわしいと神に認めさせるのだ」
シーザー 「…ククク、そのためにこの村を襲いこの俺へ会いに来たか?」
バルナギーゼ 「…?」
シーザー 「お前に教えてやろう、バルナギーゼ=ウォレット」
バルナギーゼを見つめるシーザーは狂ったように叫ぶ。
シーザー 「この世界に神は居ない。ライムランドの守護神、ラシューヌ=マーハ=ルライリスはこの世界にはもう、居ない! お前が欲する神は、もうこの世界には居ないッ!」
バルナギーゼ 「貴様、『囚獄陣』を受けてなお、わしに逆らうか!」
シーザー 「お前が神になればいいんだ…バルナギーゼ…」
シーザーは頭を垂れ、呟く。
シーザー 「今よりシーザーの名を捨て、このガイアス。閣下に忠誠を誓う…」

○アルティマ・アダム心臓部
機関部に捕らわれているフィオとフィアを見上げるバルナギーゼと、彼に寄り添うイデア。
回想を終えたバルナギーゼは大きく息をつく。
バルナギーゼ(M) 「これまで、この世界の全てがわしを認めようとはしなかった。だが、これまでだ。ライムランド全土の民がわしの名を知る事になるだろう。レインもまたアダムを手にしたわしの前にひれ伏すのだ…」



WMV版

イデア 「世界を統べる力が今、閣下の手に!」
囚獄陣を受けているフィアは虚ろな表情で淡々と呟く。
フィア 「アンカーウェッジ・ニューロ・コネクトクリア。自意識稼働率35%…」
その隣、フィオは苦しそうに息を漏らす。
フィオ 「ううぅ…」
狂喜し両手を掲げるバルナギーゼ。
バルナギーゼ 「時は来た。わしがこのライムランドの神となる!」
アダム胎内に響き渡る声。
その背後より歩み寄るシーザー。
シーザー 「閣下。レインが動き出した様です。現在ライム・サンタマリアの連合軍が海路よりこちらへ向かっております。そしておそらくライム空軍旗艦ラピッドクラウドも…」
イデア 「エデンの指揮は私が…」
バルナギーゼ 「うむ。ガイアスには対陸軍兵を任せる」
シーザー 「ハ…」
首を垂れるシーザーは小さく笑う。
シーザー(M) 「そうだ、バルナギーゼ。お前は神になるといい。『ヴァティス』と呼ばれた世界を破壊する神に!」

○ライム・ヒャダル空港司令塔
作戦室に集うクエスターズ一行、レイン、そしてシーアイスとアイシャ、オルトロス。
アレス 「ライム・サンタマリア連合軍は海路でアルティマへ上陸する。既に大陸で活動しているクエスターのエイセル、クロスナイツのリュート、そしてグリーンウッドのアルティマ支部員が民衆の避難誘導を始めた…」
地図を指し示すアレス。
アレス 「全土の避難区域を四ブロックに分ける。北部を先行しているエイセルとリュート、東部をヨシュアとガルス、西部をグリンとミッフィー。そしてエバに近い南部は俺とオーフェだ。テレポートとシルフで軍より先に現地に着き、脱出用の転送魔法陣を敷く。ともに沿岸に停泊している大型帆船へ避難民を移送してくれ。アダムが目覚め、大陸が動き出せばひとたまりもない。被害も甚大だが犠牲者も出るだろう…だから出来るだけ早く魔法陣を完成する」
グリン 「船が足りるかな?」
ヨシュリア 「足りないようでしたら、隣の大陸へ転送するくらいの心持でいて下さい」
グリン 「おい。お前はともかく俺とガルスは…」
ヨシュリア 「あなたにはミッフィーが居るでしょう」
グリン 「んな!」
ガルシアン 「確かに、魔力に優れたヨシュアとミッフィーの助力があれば可能かもしれんな」
苦笑するガルシアン。
ミッフィー 「せや。な〜に弱気になっとるん、アホエルフ」
グリン 「ったく。面倒な事になる前にとっとと片づけてくれよ、お前ら」
参ったように笑うグリン。
オウフェン 「もう、笑ってる場合じゃないんですから。ルーン達は?」
シーアイス 「ラピッドクラウドがクエスターズを乗せ、エバの活火山へ向かいます」
ルーン 「近くまで送ってくれりゃいい。それからはグレイのシルフで突入する」
グレイ 「うん。全部で7人。ギリギリかな」
ピノ 「ちょっと待ってよ、昨日のアレ。忘れたわけじゃないわよね!」

フラッシュバック
ライム上空に飛来する巨大戦艦・エデン

フレディン 「バルバロス、いえ、巨大なバグズにも見えましたが…」
ジニアス 「あれがバルナギーゼ軍の旗艦なのでしたら、戦う事になりますよ」
ルクレチア 「間違いないでしょ、フィオを攫っていったんだもの」
リリファン 「グレイはん、アダムへ突入する前に、あれに邪魔されたらどないします?」
グレイ 「それは…」
シーアイス 「我々が道を開きます!」
ルーン 「!」
毅然として立つシーアイスとアイシャ。
シーアイス 「ラピッドクラウドは巨大魔将戦を想定し、対空兵器を装填しました。先日その整備を終えたばかりで空軍騎士団の訓練が間に合わなかった事が心残りではありますが…」
アイシャ 「我々で出来うる限りのサポートをさせて頂きます。あなた方をアダムへ送り届けます!」
ルーン 「ああ、頼む!」
アレス 「国の留守はオルトロスに任せる。お前の娘と妹は…フィオとフィアは必ず助け出す」
オルトロス 「陛下…」
アレス 「みんな、この戦いは世界がかかっている。世界の命運と希望と夢、平和を懸けている。けれど、これだけは約束してくれ。皆の命を懸けてはいけない、犠牲を出してはいけない!」
決意の表情。
アレス 「みんな生きて帰るんだ。再び、皆で会おう!」
全員頷く。

○アルティマ・北部陣営
荒野に独り立つシャーク。
そこへ近づいてくるリュート。
シャーク 「何と言っていた?」
リュート 「また無理難題を言うんだ。冗談きついよ〜、姉さん」
泣きそうな顔をして座り込むリュート。
シャーク 「そうも言っていられる場合じゃないだろう?」
リュート 「俺達二人と、もう一人。三人でレイン二人分の仕事をしろってさ」
シャーク 「レイン二人分?」
リュート 「そ、アルティマ住人の避難。ここでテレポートの魔法陣を完成させて住民を移送しろってさ」
シャーク 「な…、無茶苦茶だ」
リュート 「行列を作ってここに向かってるよ、大勢の人たちがね。だから逃げ出すわけにもいかないな…」
覚悟は出来ているようで、リュートは苦笑する。
エイセル 「待たせたな」
リュート 「うわっ!」
突如テレポートで現れるエイセルとアリスタ、レニーに驚くリュート。
エイセル 「グリンから話を聞いたが、焔のクロスナイツっていうのはあんたか?」
レニー 「兄さん、いきなり失礼じゃない」
リュート 「失礼じゃあないけど、びっくりさせないでよ」
エイセル 「堅苦しいのは性に会わないんでな。気を悪くしたらすまない」
差し伸べるエイセルの手を握り、リュートは立ち上がる。
エイセル 「エイセル=クローガー。こっちはアリスタ=コート、レニー=クローガー。ともに魔法は使える。役に立つと思う」
アリスタ 「『エゼクの英雄』である彼ほど期待をされても困るが」
シャーク 「ありがたい。これで5人だ」
ニッコリと笑うリュート。
リュート 「最初3人って聞いた時はどうしようかと思ったけど。俺はリュート=クライシス。こっちはシャーク、魔法は少し使えるぐらいかな」
シャーク 「お前と一緒にするな」
エイセル 「魔法…か」
ため息をつくエイセル。
エイセル 「禁呪なんてもんがなければ、こんな大事にならなかったのかもしれない」
リュート 「『囚獄陣』。シーザーの事だね?」
エイセル 「ああ。グリンに頼まれて彼の事を調べていたからな。しかし、何故彼は囚獄陣の呪いに落ちなかったんだ?」
リュート 「囚獄陣の解呪には二つの方法がある。一般的に禁呪を解く方法として知られている術者が呪いを解く事、これだよね?」
エイセル 「ああ」
リュート 「もう一つの方法。俺は君が手にした情報、ルッカの村で起きた事件の真相を知って分かったんだ。シーザーは自分で呪いを解いた。いや、彼にその呪いは効かなかった」
エイセル 「…つまり?」
リュート 「『人は精神と呼ばれる魂と肉体と呼ばれる器で構成される。囚獄陣はその魂に作用する魔法。心失う魂の嘆きはその魔力を無効とする』。サンドラを失った彼の嘆きは呪いを打ち消した。それほどまでに彼の心は失われてしまったんだよ」
エイセル 「心を全て失ってはいないな。彼は聖戦をレインと共に戦った。当時、この世界を守ろうと彼は戦っていたはずだ。しかし、世界を守ろうとしたレインの姿を直に見た彼は今、世界よりもレインを救いたいと心から願っている。その心だけ残された。彼にとってこの戦いはそういう戦いさ」
レニー 「そのためにバルナギーゼ卿とイデアを利用しているの?」
アリスタ 「だとすれば、私達には到底理解できない」
エイセル 「『マーハを呼ぶために』だ。シーザーは人に絶望したんだ。世界に絶望したのさ。だから世界よりもレインを…タケルをとった」
シャーク 「まったく、理解不能だ。その後始末は何も考えていないのか!」
リュート 「価値観の違いだよ。人にとって世界はどれほどのものか、考えた事がある?」
シャーク 「決まっているだろう、このライムランド、世界とはライムランドそのものだ。それ以外に世界と呼ばれるものは、異世界、天界、既に消滅してしまった魔界、他に何がある?」
リュート 「違うよ。もっと小さな物の見方。その壮大な三つの世界からみた俺達ってさ、本当にちっぽけだよね。でもさ、俺達一人一人にとって世界って実はちっぽけなものなんだ。実際に人が一生に経験する世界ってどのくらいのものかって、たかが知れてるでしょ?」
シャーク 「あ、ああ…」
エイセル 「しかし人とは、生まれ生きる事で己の世界を広げていく。広がりゆく世界を知る事で、人は様々な経験をして世界に在る自身を知る。世界の大きさを知る。しかし、シーザーは自分の世界を閉ざしたんだ」
アリスタ 「世界を閉ざした?」
エイセル 「彼の世界にはタケルとマーハしかいない。恐らく自身すらも居ない」
レニー 「悲しい、自己犠牲ね」
エイセル 「彼に『犠牲』という概念はないだろう。彼が『世界を守る』という意志は、すなわち『タケルとマーハの幸せを手にする』と同意義なんだ」
リュート 「シーザーと共に戦ったレイン、それにレオハルトの仲間はどう思っているんだろう…」

○ラピッドクラウド・艦内廊下
シーアイスと歩くアイシャ、クエスターズ一行。
ルーン 「シーアイス…でいいか? また世話をかけるな」
シーアイス 「『世話を焼く』など、とんでもない。これは世界を守る戦いです。あなた方は我々の未来を担っているのですよ」
ルーン 「レインもそうやって8年前ヴァティスと戦ったのか」
苦笑するルーンにシーアイスはハッとなる。
シーアイス 「……」
ルーン 「全力は尽くす、ただそれだけだ。それはあんただってそうだろう?」
シーアイス 「勿論ですとも」
アイシャ 「この通路の先に非常時脱出用の射出口があります。エバの活火山へ近接した後、アナウンスと同時に射出口を開きます。アルティマ上空に入り次第いつでも飛び立てるように準備して下さい」
グレイ 「分かりました」
アイシャ 「後ほど改めて。陛下からお預かりしている物をお持ちします」
ルーン 「ああ…」
去っていくクエスターズの姿を見送るシーアイスとアイシャ。
シーアイス 「8年前のレイン…か…」
アイシャ 「プレッシャーを与えてどうするのですか、お兄様?」
メインブリッジへと歩き出す二人。
シーアイス 「私達への戒めだ、アイシャ。我が王立空軍とてこの戦いに万全ではないのは、お前も分かっているはずだ」
アイシャ 「ええ、付け焼刃の対空戦訓練。その空軍騎士団で果たしてあの化け物に…」
シーアイス 「ルーンの言うよう、『全力を尽くす』それだけだな」
メインブリッジに入り、艦長席に座る。
いつもと違う異様な雰囲気様子に気づくシーアイス。
各配置につくレオハルトクルー。
見慣れぬ顔にシーアイスは驚いて目を白黒させる。



WMV版

シーアイス 「これは…、一体?」
その状況に物怖じしないアイシャ。
アイシャ 「状況は?」
クルエ 「12時方向、3400。ポイント・ナイトメア。システムB」
リップ 「解析終わりました。バルバロスと同型の巨大戦艦です。識別コードは『エデン』」
サルサ 「ラピッドクラウド、シグナル・オールグリーン。モニタ、入ります」
スクリーンに映し出される、巨大戦艦・エデン。

インサート・エバの活火山上空
巨大戦艦エデンとその周囲に飛び交うバグズ・ヒコウ。

デッキ。
スクリーンに映し出されたエデンを楽しそうに見つめるダジリン達一行のセリフが響く。
ダジリン 「がははは、敵さんもどえらいもんを作りやがったな〜」
セイロン 「いや〜ん。趣味が悪いわよ〜」
アッサム 「イーグル三機、いつでもいけるで〜!」

ヘパイストスは、握りしめたレオハルトの欠片へ優しく語る。
ヘパイストス 「フォウリー、見ておるか? わしらは再び帰ってきた」
メインエンジンを見上げる彼。
応じるように聞こえる嬉しそうな声。
フォウリー 「うん、一緒に守ろう。あたし達の世界!」

ガンサイトルーム。
はしゃぐダイスとスティック。
ダイス 「ガンガン、ぶっ放すよッ!」
スティック 「下手な鉄砲、数うちゃ当たるッ!」
静かに突っ込むセイクレッド。
セイクレッド 「いや、それはよくない…」
一方、からかうようにカタリムへと話しかけるジェナード。
ジェナード 「怖けりゃ、離れていいんだぞ」
カタリム 「馬鹿にしないで下さい、おじさん!」

再びメインブリッジ。
操舵席にと副操舵席に座るベドゥインとイブン。
ベドゥイン 「まさかこうして共に闘うとは思わなかっただろう、イブン?」
イブン 「もう、魔王だなんて誰にも呼ばせないわよ、父さん!」
オロオロとするシーアイスは情けない声を出す。
シーアイス 「一体何がどうなっているのですか!」
その時、通信から励ます様な明るい声が聞こえる。
ジュウジュ 「あんたが艦長、俺達がクルーだ!」
シーアイス 「ッ!」
モニタに映るイーグルチーム三人。
シルクレスト 「俺達の船長だったシーザーを助ける!」
ペンソ 「だから、艦長。僕達に力を貸してくれ!」
ジュウジュ 「あんたの命で、俺達は動く。俺達レオハルトクルー全員の命、キャプテン・シーアイス、あんたに預けたぜ!」
シーアイス 「!」
アイシャ 「艦長、行きましょう」
シーアイス 「ああ…」
息をつくシーアイス。
シーアイス 「ラピッドクラウド、発進ッッッ!」
離陸するラピッドクラウド。

○同・脱出口
脱出口の天井に取り付けられた小型モニタを見上げるクエスターズ一行。
モニタに映るエデンの姿を見つめる。
ピノ 「やっぱり、出てきたわね」
ジニアス 「みなさん、あれは!」
さらに火山火口に映る巨大な影に、ジニアスは声を上げる。

インサート・エバの活火山
火口から半身を上げるアダムの巨大な影。




ルクレチア 「な、何よ。なんなのあれ…?」
フレディン 「人型に見えますが…」
リリファン 「あれが、アダムなんでしょか?」
グレイ 「アダムの本体?」
ルーン 「ああ…アルティマ大陸の心臓だ…」