| 最終話 クエスターズ | |
| Cパート | |
| ○アルティマ・南部陣営 | |
| 連合軍駐屯地。 アルティマ大陸の民と連合軍、そしてフィオ達を待つレイン達。 着陸したラピッドクラウドから立ち込める霞の中、彼らへと歩いてくるフィオ達クエスターズ。 ルーンはシーザーを背負う。 そしてシーアイスをはじめとしたラピッドクラウドのクルー達が後に続く。 シーザーを降ろすルーン。 その彼にサンドラが駆け寄る。 |
|
| ルーン | 「大丈夫だ、気を失っているだけだ」 |
| サンドラ | 「シーザー…よかった、本当に…」 |
| ジュウジュ | 「しかしよ、サンドラが無事だったなんて…」 |
| グリン | 「記憶があいまいだったんだとよ。ルッカから近いリーネの村に流れ着いていたのを助けられたんだ」 |
| ヘパイストス | 「なんにせよ、無事でよかった…」 |
| ジュウジュ | 「ああ…」 |
| クルーはシーザーを抱き涙するサンドラの表情に安堵する。 | |
| ヨシュリア | 「しかし、バルナギーゼ卿までもあなた方は救ったのですね」 |
| ルーン | 「ああ。犠牲を出さない。これは俺とあんたとの約束だったからな」 |
| 笑うルーンはアレスを見る。 応じて頷くアレスも笑う。 |
|
| アレス | 「ああ…」 |
| フィオ | 「アレス王!」 |
| 元気よく呼びかけるフィオ。 | |
| フィオ | 「ただいま!」 |
| アレス | 「ああ、おかえり」 |
| フィオ | 「オレさ、分かったよ。ルーンとみんなで、答えを出したんだ」 |
| アレス | 「フィオ…」 |
| フィオはアレスの手を握る。 | |
| フィオ | 「罪を許すのも罰するのも神じゃない。人を選ぶのも人を認めるのも神じゃない。すべてオレ達、人なんだ。アレス王は『裁きが欲しい』って言っていた。だからオレとみんなで答えを出した」 |
| アレス | 「……」 |
| フィオ | 「アレス王が罰せられるとしたら、それは人界へ追放されなくちゃならない。生まれたばかりのマーハ様が人界へ送られたように」 |
| アレス | 「!」 |
| グリン | 「それは…お前ら。…なんつ〜無茶な!」 |
| ルーン | 「俺達は賢者の塔で知った。1000年前、マーハは罪を負い人界へ送られた。つまり、マーハでなくても人界へ送ることができる奴がいる」 |
| オウフェン | 「私…ですか」 |
| 不安そうに呟くオウフェン。 | |
| ヨシュリア | 「しかし、ライムは…一国の主を失う事になるのですよ」 |
| ジニアス | 「レインはもう、神が選ぶ必要はないと思うのです」 |
| ルクレチア | 「そうね、この世界に選ぶ神はいないんだもの」 |
| ガルシアン | 「つまり…もうこの世界にレインは必要ないという事だな…」 |
| 苦笑するガルシアン。 動揺するレイン達に対して、クエスターズは明るい。 |
|
| グレイ | 「レインである事が辛いなら、僕らライムランドの人間は、そのたった6人のレインにすべてを押し付けて苦しめてしまっているんじゃないかと思うんです」 |
| リリファン | 「せやから、自由になってほしいんですよ。うち等も、シーザーはんも、それにラピッドクラウドの皆はんも、レインの皆様の幸せな笑顔を見たいんです」 |
| ピノ | 「これはあたし達だけの答えじゃないと思うわよ。魔将が生まれるこの世界に適応したクエスターが増えている。つまり世界の答えなんじゃないかしら」 |
| フレディン | 「人界にはマーハ様が居る。きっとタケル様を想い続けています」 |
| 驚き言葉を失うアレス。 | |
| アレス | 「……」 |
| シーアイス | 「陛下…」 |
| シーアイスもまた一歩進み、アレスに言葉をかける。 | |
| シーアイス | 「犠牲を出さぬ戦いをと陛下は仰いました。犠牲の上で成り立つ幸せなどあり得ません。どうか陛下の想いを犠牲になさらないで下さい」 |
| アレス | 「……」 |
| フィオ | 「なあ、アレス王!」 |
| フィオはアレスの手を固く握る。 | |
| フィオ | 「人は一人じゃ生きられない。一緒に居たい人がいる。オレにだって居るんだよ」 |
| フィオは隣に立つルーンをチラリと見上げる。 照れるルーン。 |
|
| ルーン | 「…馬鹿。こっち見んなって」 |
| フィオ | 「アハハ」 |
| そして再びアレスを見上げるフィオ。 | |
| フィオ | 「誰かを想うこと、誰かと一緒に居たいことが罪であるわけがない。アレス王は、アレス王の夢を探しに行かなきゃ!」 |
| アレス | 「…フィオ」 |
| アレスはフィオの手を握り返す。 火山の煙が晴れ、澄み渡る青空が覗く。 |
|
| ○ライム城・玉座の間 | |
| シーアイスの王位即位の儀と勲章授与式。 多くの民が集まるライム城玉座の間。 その玉座に座るシーアイスへアイシャが歩み寄る。 |
|
| アイシャ | 「皆様、どちらにも居られません、陛下」 |
| シーアイスは呆れて言葉を漏らす。 | |
| シーアイス | 「まったく、宴の席を抜け出すとは…」 |
| アイシャ | 「彼ららしい…ですわね」 |
| 残念そうに呟くアイシャに対し苦笑いするシーアイス。 | |
| シーアイス | 「だな…」 |
| ○アルティマ・ルッカの村 | |
| 穏やかな海風の中に立つシーザーとサンドラ。 シーザーはサンドラの肩を優しく抱く。 空を見上げるシーザー。 |
|
| シーザー | 「世界を救い、レインも救う…か…」 |
| シーザーは微笑む。 | |
| シーザー | 「まったく、たいした奴らだ…」 |
| ○天界・パウル | |
| アレスを囲み集うレイン。 | |
| アレス | 「始めてくれ、オーフェ」 |
| オウフェン | 「本当に行くのですか?」 |
| ヨシュリア | 「オーフェの力は人界へ送るというだけの不完全なもの。時間軸は定かでないというのに…」 |
| ガルシアン | 「人間は他種族に比べ長くは生きない」 |
| ミッフィー | 「せや、その短い時間でマーハに会えるかどうか…」 |
| グリン | 「今更俺達がどうこう言おうが、変わりゃあしないだろ、タケル?」 |
| アレス | 「ああ…」 |
| 幸せそうに微笑むアレス。 | |
| アレス | 「これは、彼らが俺に与えてくれた裁きだ。彼らは罪ではないと言ってくれた。夢があるのならそれを追えと…」 |
| フラッシュバック ラストアタックのクエスターズ。 |
|
| 他レイン | 「……」 |
| 微笑み無言で頷くレイン達。 | |
| アレス | 「みんな、ありがとう。…行って来る!」 |
| ○ライアスの街郊外・草原 | |
| 風の中に立つクエスターズ。 フィオは髪をかき上げてから、一行を見回す。 |
|
| フィオ | 「じゃあさ、これからどうするかあ?」 |
| 楽しそうに笑うフィオ。 | |
| フレディン | 「私はパウルへ戻ります。皆様と旅ができて本当に良かった」 |
| ジニアス | 「私はサンタマリアのルナル家へ向かいます。もうあの家は必要ない」 |
| ルクレチア | 「付き合うわよ」 |
| ジニアス | 「ル、ルクレチアッ?」 |
| ルクレチア | 「あら、嫌とは言わせないわ」 |
| 赤面するジニアス。 | |
| グレイ | 「僕は唄うよ、伝説の歌と聖戦の歌。そして僕達の歌ッ!」 |
| リリファン | 「うちもついて行きます!」 |
| インサート オープニングの壁画。 |
|
| グレイ | 「それは英雄譚なんかじゃない。真実の歌、事実をありのままに述べた始まりの歌なんだ」 |
| ピノ | 「…真実の叙事詩。真叙譚ね」 |
| グレイ | 「うん!」 |
| ピノ | 「あたしは一度オババに会いに帰ろうかなぁ〜。あんたはどうするのよ?」 |
| と、ルーンに声がけるピノ。 | |
| ルーン | 「はあ、俺か?」 |
| フィオ | 「みんな一緒に行こう」 |
| 他一行 | 「?」 |
| インサート 世界地図。 |
|
| フィオ | 「シャヌーン、パウルを回ってサンタマリア。それからまだまだ世界を旅するんだ!」 |
| パーティーへ手を差し出すフィオ。 | |
| フィオ | 「探究心は限りない。だからオレ達は旅に出る!」 |
| ○【エンドクレジット】 | |
| ○人界・白虹町 | |
| クリスマスソングの鳴る公園の聖夜。 幸せそうな人の笑い声があちこちから聞こえる。 冬コートに身を包み寒そうに白い息を吐くOLの女性。 |
|
| 女性 | 「ふう…」 |
| 男性 | 「悪い、待った?」 |
| 聞き覚えのあるその声に女性は顔を上げる。 | |
| 女性 | 「おっそい!」 |
| 歩いて女性に近づいてくる男性。 | |
| 男性 | 「ごめんごめん。雪のせいで飛行機が遅れてさ…」 |
| インサート 街に降る雪。 |
|
| 女性 | 「雪かあ〜」 |
| 空を見上げる女性。 6年前の記憶に思いを馳せる。 |
|
| 女性 | 「ホワイトクリスマスって奴だね?」 |
| その時、女性は自分と同じように空を見上げるマーハに気づく。 | |
| 女性 | 「あ、あの子は…」 |
| 女性は歩き近づき、思わず声をかける。 | |
| 女性 | 「何をしてるんですか?」 |
| マーハ | 「あ、空を見ていたんです」 |
| マーハは夜空を見上げる。 ハラハラと落ちる粉雪。 |
|
| マーハ | 「今からもう、大分昔のこの日。全てはここから始まった。あの世界を旅して、彼に会った」 |
| 走馬灯のように巡る想い出。 | |
| マーハ | 「夢のような物語。…決して忘れない」 |
| 遠い眼をして焦がれるように空を見上げるマーハ。 そこへ優しく声がかかる。 |
|
| アレス | 「俺も忘れたりはしない、マーハ」 |
| マーハ | 「ッ!」 |
| マーハは声に驚き振り返る。 そこに立つアレス。 |
|
| アレス | 「やっと会えた…」 |
| マーハ | 「タケル?」 |
| アレス | 「……」 |
| 幸せそうに微笑むアレス、それに対し今にも泣きそうなマーハ。 | |
| マーハ | 「…ッ!」 |
| 女性 | 「……」 |
| 男性 | 「……」 |
| その様子を悟った女性と男性は幸せそうな二人を見守る。 | |
| Fin… | |
| LEGEND =Questers= | |
|
|
|